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    ヤマヴィカ映画史15

    October 1, 2017

    (写真:『冬の旅』(8mm, 2010)より長沼の風景)

     

    ヒトそれぞれに顔が違うように、心の有り様も違う。

     

    農家で作られた人参、大根、馬鈴薯の類いを見てきた「私」には、

    後になって、工場で作られた皆一緒、皆同じ、の類いを前にした違和感は、

    理屈では解るが、なじみ易さの点で、

    ひとつひとつ違うモノやコトに、親しみを覚えた。

     

    環境の違いと言ってしまえば当然だけれど、

    子供心に、

    そのたったひとつであることの自覚、

    たったひとつでしかない認識、

    を持ったことは、

    無意識であれ、今は良かったと思う。

     

    もの作りに限らず、物真似から入っていくのは今に変わりないが、

    いずれその枠から少しずつはみ出していくことは自然であり、

    そして、仕方ないことだと思う。

     

    普遍性について巡る。

     

    タルホではないが、「誰にも似ないように」との意識もある。

    どこの国の博物館でも、矢じりは同じように見えた。

    そこから生活文化、芸術、と細分化されていくと、

    どんどん個性が発揮されてくる。

    使い易さ、便利さ、美しさへ淘汰されていくモノやコト。

    そういった中で「私」を確かめる。

    「私」はいるのか、

    「私」は在るのか、

    そして、「私」はもういないのか、と。

     

    ★(続)

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