「ヤマヴィカ映画史28」


(写真:「ヤマヴィカ映画史2017」手書原稿表紙)

くり返すが、フィルム映画を初めて撮ったリュミエール兄弟のリヨンの町を訪ね、

8ミリカメラに収めたフィルムスケッチが、

カメラの故障でつまづき、

真っ暗なローヌ川畔のベンチに腰掛ける。

水面に映る対岸のイリュミナションの揺れる情景を見ながら、

ランボオの啓示を浮かべた。

リュミエールのひかり、ランボオのひかり。

片や、太陽や月といった自然のひかりと

蝋燭や燐寸、映写機や街灯といっった人工のひかりが錯乱する「映画」。

そこにランボオのひかりのような詩篇が頬寄せ、「精神」をたたせる。

異郷の、いまここの「私」の映画が、

果たしてどのようなことになるのか、まだ確信が持てない。

「謎」のままにある。

そして、この展覧会『Les Illuminations:ヤマヴィカフィルム飾書展』もまた、

終わりのない「私」のエチュードなのかも知れない。

★終わり★


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